430MHZのFMモードは近距離に適しており、多くのアマチュア無線家が使用しています。都会では局数が多い為に比較的相手を見つけやすい事が特徴です。今回は430MHZのFMモードのメインチャンネルについて考察します。
430MHz帯の特徴
日本では、430MHz〜440MHzの範囲がアマチュア無線で利用可能な周波数帯です。近距離通信に適しており、建物内や都市部でも比較的使いやすいく、屋外ではさらに安定した通信が可能です。
アンテナサイズが比較的小さく、車載や携帯型無線機に適しているため、移動運用や車載運用にも人気があります。
メインチャンネルとは?
メインチャンネルとは、特定の周波数で多くの無線家が交信を行うために使用される、通称的な標準的な周波数のことです。通常、メインチャンネルは交信のスタンバイや呼びかけに使用されることが多く、無線家が集まりやすいチャンネルです。
たとえるなら、待ち合わせ広場的な周波数で、FMモードは、433.00MHZの一波(1CH)が定められています。
430MHZのFMモードを運用する多くのアマチュア無線家は、この周波数をスタンバイ(受信)しています。 車の運転中や、自室などで多くの時間受信している方が多くいます。
初めての人を探す場合(CQ呼び出し)や、特定の局を呼び出す場合もこの周波数を使うのが一般的です。
メインチャンネルの使い方
⓵呼び出し
メインチャンネルは主に相手局を呼び出すために使われます。例えば、433.00MHzで相手を呼び出し、応答があれば他の空いている周波数に移動(QSY)し、本格的な交信を行います。
②QSY(周波数移動)
呼び出し後、交信を続けるために双方が合意の上で別の周波数に移動します。これにより、メインチャンネルは他の無線家が引き続き呼び出しに利用できる状態を保ちます。

移動する周波数は、一方の局がメインチェンネル以外のFMモード運用可能な周波数を伝える事が一般的であるため、予め混信が起きない周波数を確保しておくか、呼び出し応答後に一時まってもらって空いている周波数(混信が起きない周波数)を探してメインチャンネルに戻り相手局に伝える様にします。
メインチャンネルを使う際の注意点
マナーの遵守
メインチャンネルは多くの無線家が利用するため、短時間の使用に留め、交信が成立したら他の周波数へ移動するのがルールです。
混信を避ける
同じエリアで複数の無線家がメインチャンネルを使う場合、混信が発生することがあります。このため、相手を呼び出したらできるだけ早めにQSYするのが理想です。
非常用周波数
430MHZFMモードのメインチェンネル433.00MHZは、災害時や遭難などにも使う周波数です。多くの局が聞いている周波数である為、助を呼ぶ場合は、この周波数を使う可能性があります。
災害発生時や遭難時は、混信にならない様にして下さい。
残念な事なのですが
メインチャンネルを使った交信は、多くの無線局が同一の周波数を聞いていて、知り合いを呼び出す事や初めての局の呼び出し等が、効率的に行え便利なのですが、いたずらや妨害を好む方がいるのが現状です。
いたずらや妨害は、私がアマチュア無線をは始めた頃(45年前)からいますので、最近マナーが悪くなったのではなく、一定数人の嫌がる事を楽しく感じる方がいるのが、実情です。
「電波だからわからないだろう」と思っているのでしょうけど、わかってしまう可能性がある事を知らないのでしょう。

さらにメインチェンネルで個性を出そうとする方もいます。当研究所の他の記事でも書きましたが、人気物になるのは、相手を楽しませる事が大事です。不愉快にしては通信相手がいなくなるのも当然だと思います。
もし、いたずらや周波数独占、妨害で、非常通信に使用できない事が発生したら、大変な事になりかねません。
そんな局に対しては、電波で文句を言うのではなく、他の方法で対処するのが賢明だと思います。
まとめ
430MHz帯のFMメインチャンネル(433.00MHz)は、多くのアマチュア無線家が利用する呼び出し用の周波数として便利に使われています。特にローカルエリアでの交信や、初めての相手を探す際には、最初にこのメインチャンネルを利用するのが一般的です。その後、交信を続ける場合には空いている周波数に移動することで、他の無線家も利用できるよう配慮することが推奨されます。
私は、車での移動中や自宅に居るときは、433.00MHZのメインチャンネルを受信していますし、休日の山歩きの時はハンディトランシーバーを持って行きます。「誰かが聞いていてくれる」との安心感があります。Terry
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