アマチュア無線の設備の一つにレピーター(中継設備)を使った交信があります。しかしあまり活用されていない様です。どうしたら活用してもらえて「楽しいレピーター」になるのか考えます。
レピーターとは
アマチュア無線で広域通信を求める
アマチュア無線は、個人的に設備に投資して楽しむ趣味です。限られた予算(おこずかい)で限られた条件でより遠くと安定的な交信を求めます。しかし小さなハンディトランシーバーやモービル機では交信範囲はそれほど広くありません。
そこでハンディトランシーバーやモービル機でもより遠くと交信を行う事ができる設備がレピーターです。
ボランティアで運用する設備
アマチュア無線が許可されている周波数は、基本的にアマチュア無線家の共有財産です。その共有の周波数を独占して設置されるレピーターは、運用管理団体と言うボランティアの集まりで設置・運用されます。
正規のアマチュア無線家なら誰でも使用する事ができます。
運用管理団体は、設置資金、運用資金の捻出をボランティアで行っていますが、運用管理団体メンバーのみの独占使用はできません。アマチュア無線家共有財産の周波数を委託して設置されているからです。
80年~90年代のレピーターは大流行
レピーターが登場した80年代 アナログレピーターが各地に次々と設置され、小さなハンディトランシーバーで広域通信ができる様になりました。
アマチュア無線の局数も一番多いこの時代、レピーターは大流行で深夜早朝でも交信が途切れない程に活用されていました。
その反面、利用局数が増えると妨害・無変調・嫌がらせ等が多く発生し、運用管理団体は運用に苦慮しました。
現代の様にSNSやラインなどのコミュニケーションツールが無この時代、小さなハンディトランシーバーで友人と安定的にコミュニケーションする方法しか無かった為でしょう。
コミュニケーションメディアの発展
2000年に入るとインターネットが発展し、SNSやラインでのコミュニケーションが可能になります。
アマチュア無線家も皆スマホを持って友人と文字や音声でのコミュニケーションができる様になりました。
友人とのコミュニケーションをわざわざレピーターに頼る必要はなくなり、本当に必要な連絡はスマホで行えば良くなりました。
現代のレピーターはIP技術のおかげでデジタル化・ネット接続により、技術的には80・90年代より進化しましたが、あまり活用されなくなりました。
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レピーターを楽しくさせるには
※注意 以下は個人的な意見です。
活用されていないレピーター
あまり活用されていないレピーターをアマチュア無線家共有の財産である周波数を独占する事が今後問題になっていく事になっていくでしょう。
ではどうすれば皆がレピーターを活用するのでしょうか?
<提案>皆が聞いて楽しいレピーターの運用
レピーターの活用を促進させるには、レピーターを聞いていてもらえないと始まりません。
それには「聞いていて楽しい・得した」との思わせる必要があります。
聞いている人を意識したレピータ
管理団体の中にはメンバーの連絡用に設置したレピーターだからメンバー同士が運用できれば良いと考えている方がいるようです。そんな内容の交信も聞きます。上記で述べた様に、レピーターはボランティアが基本です。
ではなせ聞いている人が少なくなってしまうのでしょうか?
その理由は「いつもおなじみの局がいつもの局との交信を聞いていても面白くない」だと思います。
おなじみの局の交信がダメなのではないと思います。「そんな交信だけ」が問題なのではないでしょうか。
そこで「聞いている人を意識したレピーターの管理運用」を検討してはどうでしょうか。
現代は情報を求めている
「聞いていて楽しい・得した」と思わせるには、情報発信が効果的です。
聞いている人向けの「一方方向の伝達放送」を送信してはどうでしょう。
たとえば交通情報、ネットが普及した現代で交通情報は簡単に手に入ります。しかし地域情報やリアルタイムの情報は、レピーターを聞いている人にとって重要なはずです。「いつもの所が混んでいるなー・事故ですか」など実際に走っているモービル局からのレポートはネットなどの情報とは違うのではないでしょうか。
地域イベント情報や観光地情報、実際に参加しているイベントの情報や、行楽地の込み具合などの情報も聞いていて楽しい物ではないでしょうか。
アマチュア無線的な情報「DX情報や今日のコンデション・珍局情報」などクラスターでは伝わらないこれらの情報も楽しいものです。
一方方向の放送送信は短く要点のみにする
この様な情報発信はこの情報に興味が無い人もいます。要点のみを短く発信する事が好ましいでしょう。長くても15秒以下にしましょう。(TVのコマシャル15秒なので)
同じ内容を連続して送信しない事 1度で十分です。聞き逃したら発信局を呼んで聞き直せば良いと思います。
なお送信にはコールサインを言うのは当たり前の事です。運用規則に従うのはアマチュア無線での運用義務です。
基本はだれでも情報提供できる
情報提供の一方方向の放送送信はだれでもできる事が良いと思います。アマチュア無線局はコールサインを伝えますので、送信出所は明確になっています。
いきなり情報発信を求めてもできない物です。管理団体のメンバーやおなじみさんたちから初めてはどうでしょうか。
まとめ
今回は「レピーターを楽しくさせる方法」の提案を考えてみました。
レピーターの運用活性化は、レピーター設置の合否にかかわる死活問題だとおもいます。「だれも使わないレピーターを設置するな!」などと言われない様に早期に検討する必要があります。
特に管理団体の方の検討と実施を期待します。 terry
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